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竹富島の種子取祭(タナドゥイ)~竹富島最大の行事~

場所:竹富島
時期:旧暦9~10月の甲申より9日間
種子取祭は八重山各地で行われるが、中でも国の重要無形民俗文化財に指定されている竹富島の種子取祭は、600年の歴史を持つといわれ、多彩な奉納芸能が催されることで全国的に知られている。

竹富島の種子取祭は旧暦9月か10月の間に廻り来る干支の「甲申」の日から始まり、10日間(10日目は現在では省略)に渡って行われる島最大の行事で、穀物の順調な発芽、成長と豊作を祈願する。

7日目と8日目の2日間が祭りのハイライトで、世持御嶽では朝から様々な奉納芸能が行われ、また夜通しで「ユークイ(世乞い)」という、銅鑼や太鼓を鳴らしながら家々を巡る儀式がなされて、島中が熱く沸き立つ。

奉納芸能は、7日目、8日目ともに庭の芸能に引き続き舞台の芸能が行われ、狂言や舞踊など2日間で約70演目が朝から夕方まで延々と続く。庭の芸能では、悪霊払いを目的とした勇壮な「棒術」や、女性のみで行う「腕棒」などが演じられる。

舞台の芸能は、竹富島の2つの村、玻座間村と仲筋村の競演という性格を持ち、7日目が玻座間村、8日目が仲筋村により行われる。穀物の精霊が飛び跳ねたりする様子とも俵を転がす様子ともいわれる「サングルロ」や鬼に捕われた幼い兄弟を助け出すという内容の「鬼捕り狂言」など多彩な芸能が披露される。

ユークイは奉納芸能終了後、夕方から翌朝まで島内の家々を練り歩く。最初は庭先で世乞いの唄を唄い、二手に分かれて向かい合い掛け声をかけながら巻踊りで盛り上がる。その後、家の中で“タコ”と“ニンニク”が振る舞われ、家の代表から御先祖様にまつわる話や過去の笑い話などが聞ける。これには行列について廻っている観光客も参加させてもらえる。

タコとニンニクは、どんなに不漁・不作の時でもタコとニンニクだけは得ることができたので、貧しいながらも家を訪問してくれれば喜んでお迎えします、という意味を持つといわれている。

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